2018年度 就活振り返り⑤

本年度の就活の特徴に【ますます広がるリクルーター面談】があります。
これは、「リクルーター」と呼ばれる社員(主に入社5~10年の若手)が就活生
にコンタクトをとり、いち早く優秀な人材を確保するための仕組みです。

昨年、就活スケジュールが3月エントリー解禁から6月面接解禁と変更された
ことで、3ヶ月の短期間での選考では、多くの学生とじっくり接触する余裕が
なくなくなった企業が“面接”でなく、”面談”としてなら、就活生と会えること
に目を付けた苦肉の策。

“面談”ですから、会社で会うわけにはいきません。
喫茶店やファミレスなど、フランクな場所で行われるのが一般的。また、応募
もしていないのに、「大学先輩として、話をしませんか」と誘いの連絡がある
こともあります。

しかし、リクルーターには、会社から「次の選考に進ませるかどうか判断して
良い」との権限が与えられています。そのため、れっきとした”面接”と化して
います。
逆に言えば、ここでリクルーターの強力な推薦を得ておくと、選考が俄然有利
に運ぶのも事実です。

実際、今年、某メガバンクや某大手電子機器メーカーから内定を得た就活生は、
リクルーター面談で好印象を得たせいか、とんとん拍子に最終面接にこぎつけ
ました。

某就職調査会社によると、リクルーターとの接触が最も多い業界は銀行。実に
3人に1人の就活生がリクルーターと接触していたというから驚きです。

この傾向は当分続きそうです。

2018年度 就活振り返り④

小説家 池井戸潤さんの「陸王」がTBS系列で放送されています。
「半沢直樹」「下町ロケット」と続き、高視聴率が期待されています。
私はテレビ化される前から池井戸さんの書籍を買って、読んでいますから、
その魅力は言わずもがなですが、なぜ、ヒットが連発するのでしょうか。

それは、会社という組織、会社を取り巻く業界など、社会の縮図がそこに
描かれているからだと思います。

ですから、金融業界、重電業界などを志望する就活生には、「業界研究に
なる
から是非、見る(読む)ように」として、お勧めしています。

そこで、本日の振り返りテーマは【甘くなった業界研究】です。

就活スケジュールでは、3月1日応募解禁から6月1日選考開始までのわずか
3ヶ月しかないせいか、応募したい会社をさっさと見つけて、その会社研究
は精を出すものの、業界研究に力を入れる学生は少なくなっています。

誤解を与えてはいけませんので、はっきり申し上げますが、私は「会社研究
を行う前に必ず業界研究をしなさい」と言っているのではありません。
どうしても入社したい特定の会社、憧れの会社があれば別ですが、知らない
会社が山ほどある中で、某会社だけ調べて終わりでは、大丈夫かと心配になる
からです。

業界研究は、応募する企業の選択肢を増えすことが目的だけではありません。
「世の中にはどんな業界があり、どういう仕事をしている人たちがいるか?」
と思いを巡らすのは、視野が広くなる、俯瞰してとらえられるという効果を
もたらしてくれます。

それだけではありません。商品や製品の流れが見えてきたり、仕入先や委託先、
協力先など、社外との関係も明らかになってきます。また、業界全体を見渡す
ことで、会社の置かれた位置付けがはっきりします。さらには、業界の直面す
る問題や今後の課題が浮き彫りになり、将来の成長性が理解できるようになり
ます。

では、どのようにして、業界研究をすれば良いか。
新聞の経済面を毎日読めば、それで十分です。なぜなら、次第に業界について、
理解が深まっていくからです。
私がおススメするのは、もっと気軽に手軽にできるやり方。
一つは、「業界マップ」を眺めること。もう一つは、テレビ番組を見ること。
前述した池井戸潤シリーズの他に「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」が
あります。(テレビ東京なので、静岡人は視聴できないかも知れません・・・)
そして、「がっちりマンデー」。日曜の朝、いつもより(?)早起きするだけの
価値はあります。