2018年度 就活振り返り⑦

最後のテーマは【勘違いしているコミュニケーション力】

なお、次回(11月6日)からは『続・就活指導体験記』。
本年度の就活生については、これまで23回に亘る『内定指導体験記』で
書き留めてきましたので、それ以前の指導の中で、特に印象に残る話を
披露していきたいと考えています。

では、話を戻します。
新卒採用の選考で企業が重視している点は、13年連続で”コミュ力”でした。
しかし、コミュニケーションの捉え方が企業の意図するものと学生のそれ
とズレているようです。

ほとんどの学生は、”コミュ力”をこう理解しています。
「相手と自然と話ができる」「会話が続けられる」「面白いことが言える」
つまり、会話を通して、相手と仲良くなれる力。これ自体、誤りではありま
せんが、企業が求める”コミュ力”はそれだけではありません。

端的に言えば、相手と適切な意思疎通が図れる力のこと。したがって、ペラ
ペラ話をしたり、愛想を振りまいたり、気の利いたことをムリに話をしたり
する必要はありません。(できればできたで越したことはありませんが)

それよりも、
①相手の言うことを正しく理解できるかどうか。
②自分の伝えたいことを適切に表現できるかどうか。
③相手と自分の考えの違いや不明点を明らかにできるかどうか。
が求められています。

言い換えれば、①は傾聴力。②は伝達力。③は質問力。

共感性の強い今どきの学生は、①は優れている面があります。しかし、一方で、
論理的に伝えられない、効果的な質問ができない学生も増えています。

実はこうしたトレーニングは、入社後の企業研修で行うところが多いのですが、
ジョブエールでは、それを先取りして行っています。ですから、単なる就活塾
ではないのです。

2018年度 就活振り返り⑥

2018年度 就活振り返り。本日のテーマは【情報を制する者が就活を制す】

「情報は収集して終わりでなく、活かしてこそ価値が出る」と言われます。
就活生の中には、飛び交う情報に埋もれて右往左往する者、情報を鵜呑みに
して何が本当か困惑する者もいれば、役に立つと思う情報を自ら獲得する者、
耳よりの情報をちゃっかり入手する者などがいます。

この差はどこから来るのでしょうか。

まず情報感度が低い者。これは論外。
採用担当者から「説明会に参加した学生のみ、選考を受けられます」と言わ
れているのに、「説明会に行けなかった」と嘆く学生がいます。
次に過度に情報を仕入れる者。
ネットサーフィンの如く検索しまくり、根も葉もない噂話に翻弄された余り、
「この会社ブラックかも・・・」と説明会にすら参加しない学生がいます。

ここまでが『情報弱者』。

一方、『情報強者』とは、信頼性のある情報源から、自分に必要と思われる
情報
を抜き出し、しかも、それを効果的に使える者のこと。
例えば、
「大学就職課に出向き、応募したい企業に就職した先輩社員の名簿をもらった」
「OB・OG社員と会って、会社の裏表の事情を聞けた」
「新製品開発の記事を読んで、それをもとに面接で志望動機を話した」
など。

そういえば、こんな『情報強者』がいました。
某大手証券会社に内定をした学生。
株主でもないのに、その会社が主催する「投資家セミナー」に参加しました。
当然、「何で来たの?」と担当者が尋ねます。「株のカラクリを知りたくて」
と答えたら、セミナー終了後に支店に通され、店舗を見学させてもらえました。
聞いた話をせっせとノートに書き留めていたら、「今度、特定の学生しか招待
しない企業説明会を行うので、あなたも参加してみたら」と勧められたとか。

この就活生はここで終わりません。
「その時までにもっと株について勉強してきますので、何か良い書籍があれば
教えてください」とお願いしました。
こうして、この就活生は完全に相手の記憶にインプットされました。