「東ロボくん」東大合格ならず・・・

以前にもブログでアップしましたが、国立情報学研究所で人工知能(AI)の技術を
活かしたロボットが東大に合格させる研究が進められていましたが、今回、4度目
の受験を終えて、東大合格は無理だとの結論を下しました。

現在、指導中の学生の中に、このプロジェクトの作業を請負った方(横浜国立大学
大学院)がいますので、私自身、興味津々でした。また、大学でシンギュラリティに
ついて、研究した学生(明治学院大学)も指導していましたから、「AIは万能なのか?
人間の知能も凌駕するのか?」という疑問も持っていました。

先日、プロジェクトを終了して、リーダーの新井紀子教授が次のようなコメントを新聞
に寄稿しました。その内容は、私のこれらの興味や疑問に答えてくれるものでした。

「ITが社会に導入されて以来、経済格差は広がり続けている。AIはどこまで行き、
どこで止まるのか。AIはどのような仕事を奪い、仕事を生み出すのか。そして、
社会はどう変わるのか予測したかった。」

(新井教授は、2030年に今のホワイトカラーの仕事の半分がAIに置き換えられると
予測しています)

「AIに東大を受験させれば、AIの可能性と限界が見えてくるのではないかと考えて、
このプロジェクトを立ち上げた。」

「AIが東大に合格する日は永遠に来ないだろう。なぜなら、暗記や知識量は人間を
超えるが、
AIの弱点は読解力がない。つまり、意味がまるでわかっていないからだ。」

「意味を理解しなくてもできる仕事は遠からずAIに奪われるだろう。そのため、“意味”
を理解する人になってほしい。」

仕事には目的(何のため、誰のため)や意味、意義(貢献内容)があるもの。したがって、
ただ漫然とこなすのは、”仕事”でなく、”作業”に過ぎません。

だからこそ、企業は工夫や改善を図ったり、新しい事業に挑戦したりするのです。
これから、就活生の皆さんは、業界研究や会社研究を行います。『今』の会社の姿だけ
とらえるのでなく、『将来』の会社の姿を想像できるかどうかも大切な視点になります。

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