国際ことば学院外国語専門学校の卒業式

年に何回か講義をしたり、授業カリキュラムの評価委員を務めたりしている関係で、本日、
国際ことば学院外国語専門学校の卒業式に来賓として参列してきました。

ミャンマー、スリランカ、ネパール、ベトナム、モンゴル、ブラジル、マレーシア、バングラデシュ、
中国など、85名の卒業生が母国の民族衣装で身をまとい、校長先生から、堂々と卒業
証書を受け取る姿を見て、すっかり「何て逞しい学生たちなんだ」と感心していました。

式典の最後にミャンマーの留学生が代表して、次の趣旨の答辞を読み上げました。

「私が日本に来た時は、ミャンマーは政情不安でしたが、今ではアウンサンスーチーさんが
大統領になって以来、徐々に国内は安定して、民主化が進んでいます。日本は安心で
安全な国です。技術もサービスも模範となる点がたくさんあります。それだけでなく、人々も
とても温かく接してくれます。今後、ミャンマーを日本のような国にしていくことが、私が日本
にやって来た意味だし、留学できたことへの恩返しだと考えています。」

この言葉に凝縮されているように、異文化や新しい価値観に触れ、これだけ多国籍の国々
の学生と生活を共にしてき留学生ですので、視座は高く、志が尊いものがあります。

日本の学生は「内向き・下向き・後ろ向き」と揶揄されるほど、留学したがらない、海外で
働きたがらないと酷評されています。
事実、文部科学省のデータによると、日本から海外への留学者数は2004年の8万2945人
をピークに下降しています。2010年には5万8060人、ピークの2004年と比較すると30%もの
減少となっています。
また、経済協力開発機構が発表した加盟国の教育に関する調査結果によると、大学など
高等教育機関に在籍する日本人のうち、海外に留学している学生の割合で日本は1.0%
となっており、加盟国33カ国中、ワースト2位でした。

「留学できないのは、お金がないから、時間がないから」という理由は言い訳に過ぎません。
なぜなら、大学の中には、海外留学を授業の一環として必須にしているところもあります。また、
奨学金制度もかなり充実しているからです。

就活が解禁になって1週間。U、Iターン就職も結構ですが、この機会に海外で働けるチャンス
がある会社の説明会にも参加してみてはどうでしょうか。
若いうちは、日本を飛び出して、海外の支店や駐在所、工場や研究所などに身を置いたり、
海外を股にかけて仕事に奔走したりすれば、世界から日本を眺める、世界の中で日本を感じ
ることができるはずです。その体験は、何にも代え難いものとなります。

U、Iターン就職を希望するのは、「ずっと転勤しないでいられるから」「ずっと国内にいられるから」
だとすれば、淋しい限りです。

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「ブラック企業」摘発、撲滅の動き

若者雇用推進法が施行されて、ますますブラック企業を撲滅させる動きが出ています。
と言っても法律による取り締まりではなく、もっと身近に感じられるもの(風刺や皮肉を込めた)です。

1つは、「ブラック企業大賞」。
これは、作家や弁護士、大学教授など、有識者がメンバーとなるブラック企業大賞企画委員会が
運営するもので、2012年からスタートしました。↓のように、ホームページで実名が明かされ、発表の
模様も動画で公開されます。
こんなもので受賞しても、嬉しくもなんともありません。逆手に取ったユニークな摘発方法です。
⇒ここから
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もう1つは、「進め!! 東大ブラック企業探偵団」。
東大本郷キャンバスに部室を置く「秘密結社」がブラック企業の実態調査に乗り出す内容を
書籍にしたものです。
東大現役3年生の学生が執筆したもので、つい先日(2月23日)講談社から出版されました。
小説調でありながら、きちんと企業分析と政策分析をしている点が特徴です。書籍