中小企業への就職支援策 1.

採用環境が改善したことを受けて、就活生の応募先は、再び大企業・有名企業・人気企業
へと戻りつつあります。
少しでも規模の大きな安定した会社に入りたいという気持ちは理解できますが、「大企業」
=「安定企業」=「良い会社」とは限りません。
しかし、いくら学生にそんなことを説明しても、馬の耳に念仏。なぜなら、中小企業の魅力を
伝えるのは容易なことではないからです。

実際、学校や行政、地元就職支援会社は、交流会や面談会と称したイベントをあれこれと
企画して、学生が中小企業と接触する機会を増やしていますが、今一つ、学生の参加数や
参加意欲は高まっていません。就職に結び付いた結果も出ていないようです。

では、どうすれば良いか、私なりに考えてみます。

施策 その1. 【経営者の”人となり”を前面に出す】
中小企業が大企業と同じように、いくら自社の事業内容をこんこんと説明したり、課題提出型のインターンシップをやったとしても、”違い”は現れません。それどころか、慣れないことをして、学生から見透かされてしまうケースもあります。
中小企業の魅力はズバリ、経営者にあります。
経営者の哲学、プライド、事業に懸ける想いやこれまでの苦難や挫折、製品の誕生秘話など、熱く語れる方が大切です。美辞麗句を並べる必要などありません。朴とつとした語り草や腹の底から湧きあがる物言いの方が、「この人(経営者)凄いっ!!」となるからです。

それには、学生が秘書となり、経営者にくっ付いて廻る”かばん持ち体験”を提言します。
経営者が秘書となった学生を商談に同行させたり、社内会議に臨席させたり、業界・団体活動
や懇親会に連れ立ったりすれば良いのです。要は、経営者のありのままの仕事振りを見せる
ことが肝心。
経営者も学生をお客様扱いすることはありません。“秘書”ですので、切符手配、アポ取り、スケジュール管理を命じてください。その中で、言葉づかい、マナーなど、厳しく教えてやってほしいのです。

経営者と2、3日一緒にいれば、その仕事内容は勿論、経営者の人柄や想い、考えなどが
見えてきます。そうすれば、中小企業のリアルな姿も浮き彫りになってきます。
「こんな覚悟で社長をやっているんだ」「こういう苦労があるんだ」と目から鱗が落ちる体験
がいくらでもできるはずです。

kabanmothi[1]

 

 

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