感動とドラマのある就活 その3. 

【外資系製薬メーカーから内定を獲得したCさん】

Cさんは大学院で新薬開発の研究に携わっている女子の院生です。

実はジョブエールには、大学院生が結構、指導を受けに訪れます。
静岡大学法科大学院、静岡大学、静岡県立大学、新潟大学、筑波大学、早稲田大学、金沢大学、佛教大学など、学校もいろいろですが、法律、経済、教育、薬、社会学、機械工学など、学部・学科も豊富です。

唐突ですが、「ポスドク問題」(大学院生にとっては、耳を覆いたくなる言葉ですが。。。)という言葉を聞いたことがありますか?

これは、大学院で博士号まで取得したというのに、大学や研究所、企業で正規の職に就けず、3~5年の間、任期付きで大学で採用されている院生が全国に約1万7千人も存在する事実。
そして、任期付き採用が終わり、卒業後になると、約7%もの院生が「高学歴ワーキングプア」(年収150万円以下)となっている実態を言います。
このように、大学院生は勉強で多忙な割に就職に大変不利な立場にあります。ですから、「助手になって大学に残るのを断念して、就職しよう」と決意した院生がジョブエールにやって来るのです。

Cさんもそうでした。論文は書けても、エントリーシートは書いたことがない。学会で発表することはあっても、面接で自己PRなどやったことがない。実験と研究に明け暮れる毎日ですから、当然のことです。

そんなCさんは、次のように寸暇を惜しまず、勉強と就活に取り組みました。
(院生は学部生のように「就職するから、勉強はほどほどに」というわけにはいきません。なぜなら、たとえ大学に残らなくても、ちゃんと勉強しないと卒業できないからです)

・朝は大学院に行く前、6時にやって来て、エントリーシートの指導を受けました。
・夜は実験室からスカイプで面接練習をしました。
・自宅と大学までの移動の車中では、学会発表のレポートを作成しました。
・毎回、面接終了後に、良かった点と要改善点を振り返り、それを私に報告しました。
・研究テーマのプレゼン選考の直前には、何名もの学生の前で発表練習しました。

私が何より凄いと思ったのは、研究室の担当教授の推薦を断って、自分が行きたい会社を受け続けたことです。推薦さえあれば、就職は確実にできるため、こうした苦労をせずに済むものを「自分の力でやってみます」と言い放ったのです。

不思議なことにその覚悟ができてから、これまでなかなか通過できなかった面接にも次第に合格するようになりました。
そして、自分が就職したかった外資系製薬メーカーから内定を得ることができました。

20130402171329e34[1]『腹をくくれば、(これまでうまくいかなかったことも)うまくいく』
Cさんの就活はまさにこれに尽きるものでした。

感動とドラマのある就活 その2.

【やりたいことを貫き通して某ディーラーから内定を獲得したBさん】

某自動車を販売するディーラーから内定をもらった女子学生さんの話です。
本人は事務職で応募しました。決して、営業が嫌だというわけでなく、店内での接客や
営業マンや整備士との橋渡しを通して、明るくお客様から愛させるお店づくりがしたいと
いう理由があるからです。0-65-e1418995873793[1]

最終面接でのことです。
社長さんから「君は営業に向いているよ。事務職でなく営業職として採用したいのだが・・・。」と言われました。
本人は前述した理由を述べて、丁重にお断りましたが、それでも、社長さんの説得が続きました。
「あなたなら、良い営業担当になれる」「営業なら今すぐ内定を出す」とまで言われたそうです。
一通り面接が終わり、人事部長さんからも「営業職で
入社してから、事務職に異動することもあるから、ここは受け入れては」諭されたそうです。

それでも、Bさんは、「私の・・・・によって、事務でも営業にきちんと貢献しますので、
事務職で応募させてください」
と最後まで言い続けて会社を去りました。

面接が終わって、私のところに報告にやって来ました。
「これじゃあ、きっと不採用ですね。自分の気持ちに偽って、『営業やります』って言えません
でしたから」と気弱な言葉が口から出てきました。

それから数時間が経って、この学生からメールがありました。
「内定もらいました!!」
聞けば、揺るぎない想いが却って評価されたとのこと。事務だけやっていれば良い事務希望
ならNGだが、職場を活性化する、営業をサポートして、営業活動に貢献する事務になりたい
との姿勢なら、事務職として採用しても戦力になる」と判断されたようです。

面接で「何でもやります」と答える学生さんがいます。確かに意欲はうかがえますが、どことなく白々しく聞こえます。一方、「○○以外の仕事はやりたくありません」では、会社にとっては使い勝手が悪いものです。

つまり、応募職種が云々ではなく、どんな職種に応募しようが、“会社業績への貢献内容”
(=私を採用すれば、貴社にどれだけお得か)を論理的で明快に伝えられれば、合格の光明

が見出せるのです。